山下達郎「クリスマス・イブ」

Xmasソングの定番の中では、山下達郎の「クリスマス・イブ」が好きだ。
メロディーもサウンドも良いけど、歌詞にも深みがある。この曲の歌詞の中の
「君」とは「革命」のことだと、むかし達郎自身がラジオで語っていた。
「雨は夜更けすぎに雪へと変わるだろう」とは、
「今のこのひどい日本の状況は今後ますます悪くなるだろう」という
達郎の悲観的な時代観を歌ったもので、「きっと君は来ない」とは、
「それでもこの国に革命は起こらないだろう」という諦めを歌ったとのこと。
リリース直後 (1983年冬)の話だったと思うので、その後達郎の考えは
変わったかもしれないけど、自分の中では忘れられない記憶になっている。
自身の通っていた都立竹早高校が1969年に高校としては全国でただ1校だけ、
バリケードを築いて全学ストを決行したことを誇らしげに語っていた達郎。
永田町では元全共闘活動家の権力者たちが老醜を晒しまくっているだけに、
今でも革命家っぽいカッコ良さを失わない達郎の存在は貴重に思える。