初めての確定申告

今日は生まれてはじめて確定申告というものを行った。
もともとする気はなかったんですが、昨日、市・都民税を払いに
市役所へ行ったら、係の人に確定申告をすることを強く勧められたため、
それならということになった次第。9時ちょっとすぎに会場に到着。
中は意外と空いていて、申告に来てた人は私の他に2人だけだった。
申告書を書くための台とノートパソコンのある台がいっぱい並んでいて、
その間を2人の指導員みたいな人が、巡回しながら質問に答えたり、
書き方を指示したりしていた。私の担当の指導員は、原田くんを
不機嫌にしたような顔つきの、恰幅のいいおじさまだった。ちなみに、
本物の原田くんは不機嫌な顔などまず見せない至って温和なおじさまである。
さて、税務署の原田さんは、私にまず必要経費の算出を求めてきた。
収入の証明書と各種控除用の証明書を提出すればばいいと思っていた私が
あからさまに戸惑いを見せると、「出版のお仕事なら取材費とか交通費とか
消耗品代とか色々かかるんじゃないですか」と官僚的な口調で詰問してきた。
「そういうのは特になくて、経費はパソコン代ぐらいです」と答えると、
そのパソコンの値段を紙に書かされた。さらにプロバイダー代(月額の半分)と
電気代(月1000円)を経費として計上するよう指導された。その後、
その紙と控除関係の証明書一式を持ってパソコンのある台へ移動した。
まず原田さんがさっきの紙や証明書を見ながらパソコンにいくつか数字を
打ち込んだ。そして「ここに必要な項目を入力して下さい」と私に言った。
名前・住所・電話番号から還付金の振込先口座までを入力すると、その間
他の台に指導に行ってた原田さんが戻ってきて入力内容をざっとチェックし、
「じゃあここをクリックしてプリントアウトして下さい」と指示した。
言われた通りにすると、少し離れたところでプリントアウトされた用紙を
原田さんが持ってきて、用紙の2枚目を裏返しにして「ここに証明書類を
みんな貼って下さい」と言った。生命保険の証明書と地震保険の証明書、
そして国民健康保険の証明書を貼るともう貼るスペースがなくなったので、
巡回してきた原田さんにそのことを告げると「国保の証明書は貼らなくても
いいです。はがして、収入証明書を貼って下さい。重なってもいいです」
とのこと。私が証明書の四隅に不器用に糊を塗っていると、原田さんが
ぱっと私の手から取り上げ、一方の端にだだーっと糊を塗ってそのまま
すばやく台紙に貼ってくれた。「じゃあこれをあそこに提出して下さい」
と言いながら、入口近くの机に立ってる別のおじさまの方を指した。
言われた通りに提出すると、そのおじさまは「どうもお疲れ様でした。
還付金の振込は約3カ月後になります」と愛想良く言った。わかりました。
以上、時間にして20分ほどで確定申告の手続きは終了した。
意外に簡単だったなあというのが実感。領収書なしでも経費を認めて
もらえたのも意外だった。しかし最も意外だったのは、何といっても、
還付される税額の多さだ。金額はちょっと書けませんが、昨日市役所の人が
試算してくれた額とほぼ同じくらいの税金が戻ってくると分かったときは、
意外というよりも驚きに近い気持ちだった。なぜなら、これだと私は
実質的には年に10万円弱しか所得税を払わなくて済むことになるからだ。
けどまあ、要するにそれが下流ということなのだろう。実質的に納得。