恵比寿リトル歌劇団オールスタンディングミュージカル「イースタン・サブカル物語」@東京キネマ倶楽部(14:00〜)

今日は私立恵比寿中学初のミュージカル公演を見に行った。場所は鶯谷の駅前。
12時47分現地着。すでに開場待ちの長い列ができていた。暑くてツラそうなので、
30分ほど周辺を散歩して戻ってきたら、まだ列が長い。仕方なく日陰で待った。
入口前のところで廣田家の人々を目撃。今日は久しぶりにお姉さんも見れた。
白くてフワフワなきゃりーぱみゅぱみゅ風の私服で、非常に可愛かった。
そのうちきびとさんが来たので少し雑談。みにちあの次のライブがマップ劇場
での開催になってしまった事を残念がっていた。そのキモチはよーく分かります。

東京キネマ倶楽部は雑居ビルの6階。エレベーターで少人数ずつ上へ昇るため、
列の進みが遅かったようだ。会場自体はレトロムードでなかなか良い雰囲気。
後で分かったことだが、このミュージカルの内容にもよく合っていた。
客は約500人。ほぼ満員ながら後方には十分スペースがあり、ラクだった。
ステージも高くて割と見やすい。自分はやや下手寄りの最後方で見た。

14時ちょうどに開演。まずダンサー役のお姉さまが6人ほど登場。
そのあと、エビ中メンバーが登場してお芝居が始まった。
ストーリーは基本的にはウエストサイド物語の翻案。街の悪ガキが
2つのチーム(マッハ団とスネーク団)に分かれて抗争。そこに恋愛が絡む。
役名もトニーとかマリアとかドックとか、本家から一部を拝借していた。
マッハ団はぁぃぁぃ、りななん、ヒロノ、彩花。ただし彩花はOB。
スネーク団はなつ、真山、ひなた、美怜ちゃん。瑞季(マリア)はなつの妹役。
マリアだけが女の子で、あとはみんな男の子という設定だった。
髪型も瑞季以外はリーゼントとかのツッパリ風で、本家にならっていた。
恋愛関係になるのは、彩花と瑞季瑞季は白いドレスがよく似合っていた。

見せ場は主に3ヶ所。ひとつは、ダンスパーティーでのダンス対決。
これはマッハ団とスネーク団それぞれがエビ中の曲を2曲ずつ踊った。
歌もちゃんと歌った。当然いつもと違うパート分けになるので面白かった。
もうひとつは線路の下での決闘シーン。と言っても、実際に殴り合う
わけではなく、ナイフを抜いて睨み合う程度の対決。3つめはこの
決闘をやめさせようとする彩花と瑞希の説得。この2人が一緒に
「ケンカをやめて〜♪」みたいな曲を歌うシーンがとても良かった。
これは今回の公演用に作ったオリジナル曲で、今のところ音源化の
予定は無しとのこと。良い曲だったので、いつかCDに入れて欲しい。

結局、2人の説得が素晴らしく功を奏して、決闘はあっさり中止。
マッハ団とスネーク団はなぜか唐突に和解して、みんなで仲良く
歌って踊ろうよ!みたいな展開になり、最後に9人でエビ中の曲を
4曲(えびぞり・仮契約・永遠に中学生・イッショウトモダチ)歌って幕。
このライブのシーンは、いつものように客も一緒にノッて盛り上がった。

いったんハケたあと、アンコール代わりのカーテンコールに乗って再登場。
ミュージカルらしく1人ひとり拍手を浴びたあと一列に並び、感想を述べた。
エビ中でミュージカルをやると聞いたときは出来るかどうか不安で、
今日もすごく緊張したけど、みなさんが暖かい目で見守ってくれたので、
とっても楽しくできました。これからも新しい事に挑戦していきたい」
いうようなことを言うメンバーが多かった。ミュージカル自体の楽しさと
成功の喜び、そして達成感からだろう、みんなとてもイイ表情をしていた。

全体的には、まあ学芸会。脚本・演出・演技、すべてお遊びレベルだった。
好意的に見れば、ヘタに泣かせや感動を狙わず、わざと学芸会レベルに
とどめたことで、エビ中らしさがよく出たとは言える。お遊びと言っても、
セリフの言い間違いこそ多少あったものの、全部飛んじゃったり、頭真っ白で
棒立ちみたいな場面は一度もなく、それなりに練習は積んでるように見えた。
エビ中の出し物としては、むしろ予想以上にカッチリ作ってきた印象。
上演時間も1時間ちょいと短めだったため、普通に楽しかった。

個々のメンバーについて言うと、まずぁぃぁぃは声がきれいだった。
いつものアニメ声とも、お腹から出すドスのきいた声とも違う、
よく通る透明感のある声。ぁぃぁぃこんなきれいな声も出せるんだぁ、
という心地良い驚きがあった。あと、瑞季と彩花の歌の上手さも印象的だった。

ただ今回に限って言えば、個々にどうこうと言うよりも、エビ中全体としての
チームワークの良さが最も強く印象に残った。最後の挨拶で誰かが
「一体感が高まってよかった」と言ってたけど、見ててもそんな感じがした。
また脚本も、メンバー全員がいい味を出せるよう巧みに構成されていた。
自分としても今日は「エビ中っていいなあ。いいグループだなあ」という
箱推し的な感慨がイチバン大きかった。スタッフやお客さんも含めて、
エビ中ワールドの生暖かい空気の魅力を改めて実感した公演だった。
その良い空気を享受する資格が果たして今の自分にあるのかどうかは、
また別の問題。今日も色々考える事があったので、いつかまとめて書きます。