祝☆丸谷才一さん文化勲章受章

作家の丸谷才一氏が今年の文化勲章受章者に選ばれた。
受章の報をYahooニュースで見て、よかったぁ〜と深く安堵した。
その後、YouTubeで記者会見の模様を少しだけ見れた。
丸谷さんはテレビに出ないし、講演もめったに引き受けないので、
動いてるところを見るのも喋ってるのを聞くのも私は今日が初めて。
想像してたほど声に力はなかったけど(丸谷さんは声が大きいことで有名)、
年齢の割にはしっかりした口調で語っている姿を見ているうちに、
思わずジーンとこみ上げてくるものがあった。
文学の師(石川淳)も文壇における後見人(大岡昇平)も、主として
政治的理由から受章を拒否した文化勲章。それをあえて受けるまでに、
どれほど深い内心の葛藤を乗り越えなければならなかったか。
私などには想像もつかない。たぶん多くの現代作家も同様だろう。

今回の受章によって、丸谷さんの生前の名誉は揺るぎないものになった。
また文化勲章の権威も、丸谷さんへの授章によってさらに高まったと思う。
日本文化の伝統と現在、そして未来のためにも、その両方を喜びたい。
丸谷先生、本当におめでとうございました。
これからもますますお元気でご活躍ください。
そしてこれからも先生ならではの知的で洒脱で生きのいい文章で、
私たちを楽しませ、励まし、啓蒙し続けてください。
きっと天国の夷齋先生もそれを望んでいるはず☆