Guitar Magazine別冊アベフトシ特集号

アベフトシ THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (初版限定ポスター付き) (Guitar Magazine Special Feature Series)

アベフトシ THEE MICHELLE GUN ELEPHANT (初版限定ポスター付き) (Guitar Magazine Special Feature Series)

ギターマガジンの別冊「アベフトシ」が今日発売された。
内容は、過去のギターマガジンに載ったアベ本人のインタビューの再録、
バイオグラフィー、思い出の写真、愛用のギターやアンプなどの紹介、
ゆかりの人物によるメモリアル・メッセージ、ディスコグラフィー
奏法分析を含むギタースコア。アベ本の決定版と呼び得る充実の編集だ。
通読して思ったのは、やっぱりギタリストは特別だなあということ。
ギタリストは、ボーカリストと違って、基本的に言葉を信用しない。
だからギタリスト同士はボーカリスト同士よりも深く信頼しあえる。
もちろん例外も沢山あるだろうけど、ギタリストとボーカリストよりも、
ギタリストとギタリストの絆の方が一般にずっと太くて固い気がする。
この特集号でも、一番印象的なのは、アベと、アベが敬愛するギタリスト
たちとの交感の部分だ。とりわけ鮎川誠とアベフトシの対談、および、
鮎川誠からアベへの追悼メッセージは深く心に迫るものがある。自分が
ギターとは全く縁のない、典型的なボーカリストタイプの人間なので、
余計にそう感じるのかもしれないが、この絆はとてもとても羨ましい。
少し長くなりますが、そのメッセージを全文引用しておきます。

アベフトシはね、本当に天下一品やった。最高のアティチュードを持った
ギター弾きやね。あんなんが一番良いよ。言葉少なでさ、ステージに出たら、
その日がすべてみたいに弾いて。でかくてカッコよかったよね。
アベのことは、これからずっとみんなが語り継ぐよ。
俺も出会ってうれしかった。友達でおれてうれしかった。んで本当に、
俺のこと好いてくれてありがとう。社交辞令で好いてくれるんじゃなくて、
ギタリストとして同じように追求する、お互い道を求めていく者同士として
最高の友人やったと思っています。アベのことは、もっといい言葉で
語りたいし、いい言葉で彼と仲間の音楽を讃えたいけど、今もミッシェルは
巨大なファンがいるからね。それって幸せなことだと思う。09年は、
アベフトシ川村カオリ忌野清志郎も、同じ時代を戦った仲間が、
本当に重要な奴らが先に逝ってしまってさ……偉大な先輩が亡くなるのは
仕方がないけど、同輩や後輩がこんなに亡くなったのは始めてやし。
でもロック好きな人がいっぱいいるから語り継いで、思い起こして、
僕の中に生きとるちゅうような感じかな。音楽は、残ってるからね。


「アベさんのプレイで印象に残ってる曲を教えて下さい」という質問に、
浅井健一はこの曲を挙げている。チバは「太陽をつかんでしまった」。