安倍首相辞任

今日、安倍首相が辞意を表明した。
内閣改造そして所信表明演説をしたばかりのタイミングでの
辞任はいかにも唐突で、無責任のそしりは免れないだろう。
記者会見で述べられた辞任の理由はいずれも説得力を欠いており、
実際は健康問題が辞任の真因だとしても、弁護の余地は全くないと思われる。
とはいえ、同情の余地はなくもない。
美しい国づくり、戦後レジームからの脱却、憲法改正と、
大きな理念を掲げてその実現を目指すタイプの政治家だった安倍さんにとって、
年金問題とか政治とカネといった泥臭い問題に足を取られるばかりの
首相生活は、やり切れない、やる気のでないものだったのだろう。
もう少し経済や人心が安定した時代ならば、安倍さんの高邁な理念も、
もっと多くの国民に受け入れられたのではないかと思うと、不憫な気もする。
理念に燃えるという点では、私も安倍さんと少し似たところがある。
私は昔から、制服向上委員会、SPEED、dreamといった、理念先行型で
「時代を変えてやる!」的な覇気を感じさせるアイドルが好きだった。
しかし今やそういうアイドルはすっかりいなくなり、アイドル界の主流は、
楽曲やパフォーマンスよりもファンサービスを重視する人たちが占めている。
これでは私がヲタを辞任したくなるのも無理はないと言えよう。納得。
辞めた辞めたと言いながら実際にはなかなかヲタを辞めない私と違って、
安倍さんは辞めるといったら本当に首相を辞めるであろう。
今はとりあえず、自民党の総裁選がつつがなく実施され、スムーズな
政権交代が行われることを望みたい。安倍さん、お疲れ様でした。
もしかしたら密かに鬱病に苦しんでいたのかも知れませんが、
くれぐれも自殺だけは思いとどまって下さい。お願いします。