ジョニー吉長さん死去

ロックミュージシャンのジョニー吉長さんが亡くなった。

ロックドラマーで俳優のジョニー吉長(本名・吉長信喜)さんが4日未明、
肺炎のため死去した。63歳だった。葬儀日程などは未定。
福岡生まれの吉長さんは、65年にブルース・ロックバンド
「チェックメイツ」に参加しデビュー。68年に上京し、故ジョー山中さんと
バンド「カニ バルス」を結成し、ドラム奏者に転向した。その後、
78年にChar、加部正義と「ジョニー・ルイス&チャー」
(後の「PINK CLOUD」)を結成 し、人気バンドとなった。
俳優やモデルとしても活躍し、00年にフジテレビ系ドラマ 「二千年の恋」、
映画「ラストシーン」に出演。01年にはJCBカードのテレビCMで
中山美穂の父親役として起用された。最後の仕事は、りょう、和久井映見らが
出演した昨年のNHK連続ドラマ「ビターシュガー」でのカメラマン役を演じた。
元妻はロック歌手金子マリ(57)。ミュージシャンで俳優の金子ノブアキ
ベーシストのKenKenこと金子賢輔は息子。

ジョニー吉長というと、とにかく外見のカッコ良さの印象が強い。
今も昔もドラマーは地味なルックス人が多いけど、ジョニー吉長
チャーと比べてもヒケをとらないぐらいのイケメンだった。
顔だけでなく、いかにも女にモテそうな、いかにもマリファナやってそうな、
要するにいかにもロックミュージシャンらしい雰囲気もイカしてた。

ミュージシャンとしてジョニー吉長については、チャーと一緒にやってた、
ジョニー・ルイス&チャーの一員としての活動しか私は知らない。
中学の同級生にこのバンドが大好きな友人がいて、その友人がダビングして
くれた「tricycle」や「Free Spirit」のライブ盤なんかをよく聴いていた。
ただ、さほど熱心に聴いていたワケではない。本物のロックであることは
なんとなく分かったけど、当時人気だった佐野元春RCサクセション
あるいはYMOなんかに比べると、いかんせん音が古くさく聴こえたからだ。

ところが、現在はまったく逆。元春やYMOの曲がいかにも80年代くさい
懐メロにしか聴こえないのに対して、JL&CやPINK CLOUDの音楽は、
いま聴いても驚くほどリアルでクールなロックンロールに聴こえるのだ。
音楽、とくにロックの新しさって何なんだろうと、考えさせられる。
ジョニー吉長も若い頃はそういうことを考えたりしたのだろうか。
分からないけど、彼が非常にかっこいいドラマーだったことは間違いない。
理屈抜きの、時代を超越した、100%ロックンロールなカッコ良さ。
ジョニー吉長はそれを体現していた。