MUSIC JAPANアイドル特集2周年

一昨年の今日、2010年5月30日に、NHKMUSIC JAPANで、
MJ初の女性アイドルグループ特集がオンエアされた。
出演はAKB48モーニング娘。スマイレージ東京女子流
ももいろクローバー、バニラビーンズ、アイドリング!!!の7組。
いわゆるアイドル戦国時代の幕開けを象徴する、歴史的な事件であった。
最も大きな反響を勝ち得たのは、「行くぜっ!怪盗少女」を歌ったももクロ
百田夏菜子のアクロバティックなパフォーマンスが多くの視聴者の度肝を抜き、
翌週のイベント@ららぽーと新三郷が新参ヲタで溢れたのはまだ記憶に新しい。


この程度で人大杉だったとは、今思えばウソのようだ。

あれから早2年。アイドルシーンの風景は、基本的には当時とそう大きくは
変わっていないように見える。そうは言っても、この7組に限れば、
ずいぶん差がついてしまったなぁという印象は否めない。中でも、
劇的に飛躍したももクロと、悲劇的に伸び悩んでいるスマイレージ
コントラストはきつい。この時点では事実上スマイレージこそが
ブライテストホープだったことを思えば、今や東京女子流にも追い抜かれて
しまったあやちょやかにょんの悔しさや悲しみは察するに余りある。

どうしてこんなに大きな差がついてしまったのかをきちんと分析する能力も
意思も自分にはないけれど、この2年間いろんなアイドルを見てきて、
1つハッキリ言えそうなことはある。それは「アイドルの売れる売れないは、
運営の頭の良し悪しでほぼ決まる」ということだ。この2年に限らず、
ショービジネスの世界は昔からずっとそうだったとも言えるし、もっと言えば、
ショーに限らずビジネスとは古今東西そういうものだとも言えるだろう。
それでも、「所詮アイドルは運営次第だなぁ」という苦い実感は残る。
この実感が苦いのは、本来アイドルの人気は運営の手腕なんかで決まるべき
ものではなく、アイドル自身の可愛さで決まるべきだという思いが、私の中に
根強くあるからに違いない。けどそれも、所詮は時代遅れの思い込みにすぎない。

運営の頭次第でアイドルの人気が決まる傾向は今後も続くと私は思う。
どんなに顔や性格が可愛くても、どんなに楽曲やパフォーマンスが魅力的でも、
アホな大人がマネージしてるアイドルは売れない。そんな苦い状況が続くと思う。
状況を変える可能性があるとしたら、外部の頭脳かもしれない。ここへ来て、
タワレコHMVといった流通資本がアイドルに力を入れているのは追い風だ。
彼らがCDのプロモーションだけでなくクリエイションにも関与することで、
驚くほどの好結果が出ることは、Negiccohy4_4yhの最新アルバムが証明している。
流通側のアイデアやノウハウと、アイドルやファンの側の情熱がうまく融合すれば、
無能な運営の下でも、大きな人気を獲得するケースが出てくるかもしれない。

今から2年後、アイドルシーンはどうなっているだろうか?
エビ中は東京ドームでのコンサートを成功させているかもしれない。
ももクロフジロックフェスで大トリを務めているかもしれない。
ぱすぽ☆サマソニのメインアクトを飾っているかもしれない。
東京女子流横浜アリーナで少女時代と2マンライブをやってるかもしれない。
AKB48は落ちぶれて、アリオ橋本でしょぼい握手会をやってるかもしれない。
ありそうなのからまずあり得ないのまで、想像はいくらでもできる。
けど実際は、私ごときの想像を遥かに超えた未来が待っているに違いない。
2年後も自分がアイドルオタクをやってるかどうかは分からないけど、
もしまだやっていたら、またこの5月30日にMJを振り返ってみたい。
その頃には、7組全部が売れて人気アイドルになってるといいなあ。


「美怜も人気アイドルになれるかなあ?」
と微笑む星名さん。きっとなれるよ☆