祝☆朝吹真理子さん芥川賞受賞

朝吹真理子さんが芥川賞を受賞した。おめでとうございます\(^o^)/


昨年読んだ文学書の中で一番印象的だったのが、朝吹さんの「流跡」だった。
一読して、「今時こんな香り高い文学的な文章を書ける人がいるのか!」と
驚いた。聞けば、翻訳家の朝吹登水子を大叔母に持つ仏文学の名家の出身とか。
なるほどね〜と納得するほかない、分かりやすく傑出した文才の持ち主である。
ただ、文章は麻琴に素晴らしいんだけど、小説としてはかなーり退屈なのも事実。
Amazonの書評で小谷野敦が「これは小説ではない、散文詩だ」と言って
意地悪く酷評してるけど、それもあながち的外れな批判とは言えない。
今回候補作になった「きことわ」は、おそらくそうした批判を踏まえて、
伝統的な短編(中編?)小説の形式をきちんと守った作品になっている。そのぶん、
「 流跡」のような驚きはなかったが、それでも優れた作品なのは間違いない。
若さと高学歴と血筋の良さと美貌(そこはかとなくぁぃぁぃのママに似てる)が
一部の選考委員の嫉妬を買って、今回は授賞は見送られてしまうかな…と
心配してたけど、すんなり決まって良かった。こういう人には1回であげなきゃね。
きっと池澤夏樹さんが強力にプッシュしてくれたに違いない。選評も楽しみだ。

流跡

流跡