あさばーとの再会

夕方、いつものように立川駅南口周辺を散歩していたら、あさば君に会った。
あさば君(通称あさばー)は私のSkiヲタ時代の知り合い。最後に会ったのが
いつだったか思い出せないくらい永く会ってなかったが、向こうから歩いて
くるのを見てすぐにあさばーだと分かった。それくらい外見が変わってなかった。
「失礼ですが、あさばさんではありませんか?」と声をかけると、一瞬とまどった
様子だったが、「Skiで一緒だったもとすきです」と言うと、「ああ!」と、
すぐに思い出してくれた。「このへんでしたっけ」「そう。ずっと立川なんですよ」
「いま何やってんですか」「まぁ、フリーでぼちぼちと…」「そうなんですか」。
みたいな会話のあと、「で、今は誰を追っかけてんですか?」と聞かれたので、
「いやもう、アイドルからは足を洗いました」と言ったら、「嘘でしょう」。
相変わらずスルドイ人間観察眼だ(笑)「あさばさんの方は?」と聞くと、
「自分は、今は裏でやってます」と言いながら、少し先で立ち止まっている
女の子の方を指した。よく見ると、秋葉原によくいそうなゴスロリ風の衣装を
着た特にかわいいってほどでもない女の子が2人。「なんていう子?」と
聞いたら「いやぁ、表には出てないコなんで、内緒です」とのこと。
それ以上は聞かなかったが、雰囲気的には、あさばーはヲタというより、
マネージャーみたいな感じだった。Skiヲタ時代からルックスや才能よりも
コミュニケーション重視で、独占欲も割と強いあさば君だったので、
こういう展開はとくに意外でもないのだが、それでもなんか意外だった。
「今度ゆっくり話でもしましょうよ!」と、いかにも心になさそうな社交辞令も
昔のままで、それも妙に嬉しかった。結局、連絡先も交換せずに別れた。
もしかしたらこれが最後かも、という思いが頭をかすめたが、後の祭り。
いやしかし、それにしても、みんななかなかヲタやめないもんだなあ。
「アイドルファンって、やめられないものなんですね」という中嶋美智代
不滅の名言を、あらためて思い出した晩夏の夕暮れであった。