2009年の初詣

初詣はもともと行かない主義だった。無神論者だし、宮本武蔵の名言
「神仏を崇びて、神仏を頼らず。」に共感してもいたからだ。ところが、
厄年を気にして3年続けて大國魂神社へ初詣に行ってから、行かないと
落ち着かない心になってしまった。例年混雑を避けて2日に行っているが、
今年はさらに混雑を避けて3日の午前中に行った。大國魂神社では、
朝早かったせいもあり、並ばずに参拝できた。ここは西暦111年創建という
非常に古い、由緒あるお社なので、あえて現世利益系のお願いはせず、
「清く明るく直く正しい心で生きられますように」と、柄にもなく
神道的なお願いをした。その後引いたおみくじは小吉だった。託宣は
「人間が幼ごころを今度は再び自分の叡智の中に見いだすことを
神は待ち受けています」。なかなか良い託宣と思った。
例年ならこれで終わりだが、今年は高幡不動尊にも行った。
着いたのが9時半ごろで、結構混んでいたが、ほとんど待たずに
参拝できた。ここはお不動様なので、素直に家内安全と無病息災を祈願。
おみくじは吉。ご託宣は難しい漢詩。解説を読むと、「おのが我意のみ
強かりしため久しく迷いの覚むるときなかりしが、仏心をおこして
はじめて目覚めたりという意なり」とあって、さらにその下に、
「仏心とは大慈悲心是なり、無縁の慈を以て諸の衆生を摂す」とあった。
これはつまり、紳士に相応しい軸を持ちたいという我執を放棄して、
本当の意味のDDになれという天の声だろう。難しいが、検討に値する。
高幡不動から分倍河原に戻り、南武線谷保駅で下車。少し歩いて、
谷保天満宮へ行った。ここは大学入試の年に、初めて自分の意志で
初詣に来た神社。実に26年振りとなる初詣では、天神様に相応しく、
学問と文芸の上達を祈願した。おみくじは大吉。ご託宣には
「春風の吹けばおのずと山かげの梅も桜も花は咲くなり」という和歌が
書かれていた。帰宅後調べてみたところ、これは託宣の定番のようだ。
素朴すぎて菅公には相応しくない気もするが、まあ良い歌ではある。
意味としては、今は寒さに負けて在宅冬眠状態でも、春になれば、
Buono!℃-uteBerryz工房等々、いろんなアイドルのイベントに
自ずと行きたくなるだろう、という理解でよいだろう。まあ納得ではある。


ということで、今年の初詣はおおむね好結果であった。
明るい気持ちで明日からの生活に臨みたい。八百万の神々も納得。